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「コロナ閉店」

  • 執筆者の写真: 西村 正
    西村 正
  • 2020年10月4日
  • 読了時間: 2分

 

 ここのところブログ投稿記事の書き出しのたびにコロナ禍に触れるのが一種のご挨拶のようになっているが、今回はそのコロナ禍がテーマそのものである。

 先日、私の地元の商店街にある画材店の前を久しぶりに通ると、何とそこに見たものは「閉店のお知らせ」であった。それも二か月前の日付で、「45年間ありがとうございました」と書かれていた。叔父もこの店に画材を買いに来ていたことがあったし、私も額縁を注文したり、このウェブギャラリーの案内ハガキを置かせてもらったこともあったので、大ショックであった。人づてに聞いたところでは今年に入って展覧会などが軒並み延期や中止になるにつれて画材の注文が激減したことによるものだということであった。

 コロナは日本では感染者数が減っているとは言えないものの、今のところ重症者や死者の数はかなり抑え込まれているように見える。今後は商店の廃業や失業者の増加が益々深刻になるのが心配だ。例えば私はカラオケスナックの愛好者であるが、贔屓にしている二軒のスナックにはもうずいぶん長くご無沙汰している。行きたいのは山々であっても、家族のことを考えると身勝手に振舞うことができない現実がある。もちろん美術界の現状の厳しさもひしひしと伝わってくる。衣食住に事欠いては美術品が売れるはずもない。音楽や演劇もまた然りである。折しも内閣がアベ政権からスガ政権に代わった。「自助」も大事だろうが、政治がどこまで国民を守ってくれるものなのか、心より期待しつつ注視していきたい。大企業からのありもしない「トリクルダウン」などを待っていては、庶民はみな死んでしまう。税金を誰のためにどう使う政権なのか、それが政治を見る一番のバロメーターになる。 (2020.10.4

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