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叔父の師の作品を観る

  • 執筆者の写真: 西村 正
    西村 正
  • 2018年10月27日
  • 読了時間: 2分

更新日:2020年12月8日

西村俊郎の師であった三人の画家の作品を改めて鑑賞してみたい。勿論たった一つの作品をもってその画家を代表させるのは難しい。特に中村研一先生の場合はここに取り上げた作品をもって代表とすることに異論があるかもしれないが、「私にとっての」とお断りをしてお許し願いたい。【掲載写真は、「あやめの衣」はインターネットから、「カフェ」は『旅する画家 藤田嗣治』(新潮社)から、「大雪山」は図録『絵画で国立公園めぐり~巨匠が描いた日本の自然~』(小杉放菴記念日光美術館所蔵作品「第18回共同巡回展実行委員会」発行)から使用させていただきました。】

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岡田三郎助「あやめの衣」(80.6×53.6cm)

















岡田三郎助(1869~1939)は、藤田嗣治より17歳、中村研一より26歳、西村俊郎より40歳年上である。この年齢差を自分と諸先輩との関係に当てはめてみれば、三人の先生がたが叔父にどう見えていたか想像しやすい。彼らはみな岡田が主宰していた本郷絵画研究所で出会っている。叔父は長い間自分を「人物画家」と位置付けていたから、出発点が岡田三郎助にあるのは確かだと思う。


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藤田嗣治「カフェ」(76×64cm)













藤田嗣治(1886~1968)は、西村俊郎より23歳年上。以前の投稿にも書いたように、叔父との接点は戦時中の「戦争画」である。指導を受けた期間は短かったはずだが、叔父が受けたインパクトは大きかったことだろう。

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中村研一「大雪山」(80.5×65.5cm)










中村研一(1895~1967)は叔父より14歳年上。前記の二人の先生に比べれば年齢的には近いが14歳上と言えばかなり先輩である。叔父は中村先生の推挙で光風会に入ったようなので、二人の間にはそれなりに深い交流があったものと思われる。中村研一先生についてはすでに三回に渡って投稿記事に書いたことがある。


西村俊郎はエッセイは少し書き残したものの、日記のような記録を残さなかったので、上記の先生がたのことについても年譜から遡って推測するしか調べる方法がありませんでした。 (2018.10.27

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