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岡田三郎助『民族協和』を巡って---再び

執筆者の写真: 西村 正
西村 正
2023年8月27日
読了時間: 2分







 当ブログの「岡田三郎助『民族協和』を巡って」(2018.12.16)はアクセスがかなり多い記事である。新京(現・長春)の満洲国国務院総務庁玄関に掲げられていたというこの作品は山室信一著『キメラ----満洲国の肖像』からのコピー(モノクロ)でしか紹介できなかった。しかし今年の8月17日の朝日新聞朝刊は1面・2面・6面を使って「傀儡国家 闇の資金源」という見出しでアヘン利権と関東軍の関係をかなり詳しく報じていた。左の写真はその6面。その中段右端の写真を拡大したものが右の写真である。写真の説明には、「五族協和」の壁画の前で記念撮影をする新任各部大臣ら(1937年撮影、カラー化)と書かれている。「五族協和」と「民族協和」のどちらが作品の正式なタイトルなのか、またこの作品は壁に描かれた壁画なのか、それともキャンバス等に描かれて壁に掛けられていたものなのか確認できないが、前回の記事で取り上げた作品と同じものであることは間違いない。それを今回わざわざ取り上げたのは(多分AIによる)「カラー化」とは言え、この写真によって作品のイメージや展示された位置等が具体化されていることを紹介したかったからである。 

 さて、この作品はその後どうなったのであろうか。作品が持つ政治的メッセージから考えても、この作品がそのまま残されているとは思えない。しかし画家・岡田三郎助がこの作品を描いたという事実だけは残っているのである。西村俊郎ついても戦時中に横須賀の海軍基地で描いた作品があったはずだが、それらは全く確認できていない。  (2023.8.27)

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