今年も「一点展」が始まりました
- 西村 正
- 2023年6月25日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年6月26日

東御市梅野記念絵画館(長野県)の「私の愛する一点展」(第22回)が6月24日から始まりました。私の出品は四度目になります。これは図録を接写したものです。文字が小さくて読みにくいと思いますが、ここに書いた通り、この作品は3号の小品ながら、叔父が元気な頃から我が家の壁に最も長い間掛かっていたもので、私にとっては存在感と愛着という点で他のどの作品にも引けを取らないものなのです。私にとって手放したくない作品というもの(作家本人にとってなら「売りたくない作品」)があるとすれば、この絵はまさにその一つだと言わねばなりません。「良いと思う作品こそ人手に渡さなくてはダメだよ」という忠告を受けたことがありますが、その言わんとするところは理解できても、そこに苦渋が伴うことは言うまでもありません。まさに矛盾です。

さて先日届いた今回の図録を開いて驚いたことがありました。本展の図録は作家の生年順にページが進むことを原則としているのですが、何と私の出品作のページの右隣りにも西村俊郎作品が載っていたのです。長野県在住のかたが出品していました。出品者の了解を得ていないので、ここでは絵に添えられた文章をそのまま紹介することはできませんが、西村俊郎について詳しいことはご存じなく、一昨年の同展で「西村俊郎『引き潮(ロリアン)』」を観て同じ作家だと確信したとのことでした。この絵を観たのは私も初めてでしたが、サインと言いタッチと言い、画面の雰囲気も叔父の作品に間違いありません。1980年前後の西欧風景と思われます。サイズは8号ですね。偶然にも同じ見開きページに二つの西村俊郎作品が並んだのを見て、私は一瞬目を疑いましたが、不思議な巡りあわせを感じて嬉しくなりました。 (2023.6.25)
「私の愛する一点展」(第22回)@東御市梅野記念絵画館(長野県)
■会期: 2023年 6月24日(土)~8月27日(日)
Commentaires