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相鉄ギャラリー展のことなど

  • 執筆者の写真: 西村 正
    西村 正
  • 2021年3月1日
  • 読了時間: 2分

 このウェブサイトの「ホーム」に掲載している展覧会場の写真は、1997年8月の相鉄ギャラリー展のものです。この展覧会は初めて地元(居住地近く)で開催したものですが、西村俊郎の生前最後の展覧会になりました。


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 このポスターは相鉄線電車の中吊り広告として作ってもらったもので、展覧会のことは新聞でも紹介されました。ただ、一つ申し訳なかったのはポスターに使われた作品のタイトルを「引き潮(ニース)」としてしまったことです。ブログ記事(2020.9.14「『引き潮』と題する作品の写生地について」)で訂正したとおり、この作品のタイトルは「引き潮(ロリアン)」とすべきところでした。

 その前年に大丸百貨店東京店で行なった個展と異なるのは、この展覧会では「作品の販売は一切できない」という条件があったことです。しかし、多くの方々に観ていただけたことを叔父も喜んでいました。相鉄いずみ野線の緑園都市駅前にあったこのギャラリーは残念なことに2014年3月をもって閉館されました。

 実はこのウェブサイトの「Webショップ」で紹介している『--画業60年--西村俊郎油絵作品集』は1996年2月の大丸百貨店東京店での個展に合わせて制作したものでした。この画集と大丸展の作品選定は叔父本人の意向を受けて、当時の画商のN氏とともに初めて私も関わって行なったものですが、その前提となったのは、それに遡る数年前から作成を始めた手元にある叔父の全作品を網羅した写真リストでした。思い起こせば、私が自覚的に取り組んだと言えるのは、写真リストの作成と、画集の制作、および相鉄ギャラリー展でした。この展覧会から2年半後に西村俊郎はその生涯を閉じたのでした。それから18年後になって、やっとこのウェブギャラリーがオープンしたのですが、掲載作品の選定については画集と相鉄ギャラリー展での作品選定が基礎になっていることに改めて気づかされました。

 一人の作家の「代表作」を選ぶということは大変難しいことです。このウェブサイトで西村俊郎の「代表作」として紹介している作品は、実は最終的には私の判断によるものです。私の好みというフィルターを通して選んだと言ってもいいかもしれません。私が今一番気になっているのは、画家本人だったら果たして同じものを選んだだろうか、ということなのです。生前の叔父とそういう話ができていたらどんなによかっただろうと思います。本日は叔父の没後21年目の命日です。 (2021.3.1


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このサイトは洋画家・西村俊郎の作品を紹介するためにつくられました。画家の親族によって管理・運営されています。

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