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笠間日動美術館を訪ねて

  • 執筆者の写真: 西村 正
    西村 正
  • 2019年3月18日
  • 読了時間: 2分

更新日:2021年11月28日

 

 前回の栃木市の続きになるが、「田中一村と刑部人」展を観たあと、私はその足で笠間日動美術館に向かった。先日意外なところで日動画廊創業者のエピソードに触れていたこともあって、私は益々この美術館を訪ねてみたくなっていたのだった。


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笠間日動美術館「フランス館」前













 この美術館には広大な敷地に「フランス館」「パレット館」「企画展示館」の三つの建物があるが、私が最も感銘を受けたのは「パレット館」3階の「金山平三・佐竹徳記念室」である。2015年10月にオープンしたこの展示室は、金山平三(1883~1964)と佐竹徳(1897~1998)の作品だけで構成されている。私は2011年の春、銀座の日動画廊本店で「金山平三・佐竹徳・刑部人~自然を謳う巨匠たち~」と題する展覧会を観たことがあった。刑部人は戦後すぐの1946年から金山平三が亡くなる1964年までの20年近くに渡って、金山に誘われて一緒に全国を写生旅行して廻ったという。金山に随分認められていたであろうことは想像に難くない。前回のブログ記事で私は1930年代に洋行帰りの画家たちが持ち込んだ “新しい芸術” について触れたが、金山にも佐竹にも、そして刑部にも、奇を衒うような “新しい芸術” に翻弄されるところは少しも見られないのである。笠間日動美術館がそういう正統派の画家たちに特別な位置づけを与えていることを私はとても嬉しく感じた。 (2019.3.18

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