西村俊郎の制作現場(4): 西伊豆と富士山
- 西村 正

- 2019年2月28日
- 読了時間: 1分

西村俊郎「西伊豆から富士を望む」
(F8号)
2月の上旬に西伊豆の田子と戸田(へだ)を訪ねた。夏には何度となく行ったことのある場所だが、この時期に行くのは初めてのことだった。東伊豆から伊豆半島を一周するようにドライブしたのだが、宿泊地が戸田だったので先を急ぐあまり、残念ながらこの絵の場所を探す時間はなかった。しかし日没直前に着いた戸田から見た富士の姿はこの絵とほとんど同じで実に見事なものだった。その日は風が強い日で雲がなく、富士と並んで南アルプスの峰々までが真っ白な姿を光らせており、そのあまりの美しさに見とれていて、不覚にも写真を撮るのをすっかり忘れてしまった。しかし翌日は薄曇りで、もう前日のような景色を見ることはできなかった。冬であっても、いつでも富士が見えるわけではないということが判ると、叔父がこの絵を描くにはかなり苦労したのではないかと想像された。
富士山は東西南北、見る方向によって微妙に形が違っており、叔父の場合その多くは東からの眺めで、南からの眺めはこの作品くらいしかない。他には北の河口湖や鳴沢方面から描いたものが多少あるが、ほとんどは山中湖や忍野で描いた作品である。 (2019.2.28)



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